たこの木BBS

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新規のタイトルを立ち上げる際には類似のタイトルがないかご確認ください。

成年後見制度について - 岩ちゃん (男性)

2007/10/12 (Fri) 12:42:31

 只今、たこの木支援者企画では「成年後見制度」にまつわる事柄について取り上げています。
 制度に関する情報や実際の現場の話などがありましたらぜひ書き込みをお願いします。

参考記事
明日はたこの木支援者企画
http://blogs.dion.ne.jp/takonoki/archives/6304683.html
2007年10月11日支援者企画報告http://blogs.dion.ne.jp/takonoki/archives/6311228.html

成年後見制度の学習会を行います - 岩ちゃん (?)

2007/11/26 (Mon) 10:23:20

2007年11月29日(木)19:30~
成年後見制度の学習会を行います。
詳しくは↓
http://blogs.dion.ne.jp/takonoki/archives/6502341.html

そこで、講師のお二人にこんな質問をしたいと考えています。

①制度の仕組み。利用するにあたっての申請から決定までの手続き
②申請者の資格要件
③後見人等になる人の資格要件
④法人後見について
⑤本人の能力認定の過程
⑥後見人等が担う業務内容
⑦費用面のこと。選任までの費用・業務に対する費用
⑧後見人等を受ける人の欠格事項
⑨後見人を必要とする場面
⑩後見人を立てなかった場合は?

さらに、今後につなげる意味で、
⑪実際面で弁護士の立場・後見人の立場から見て、今の成年後見制度の問題点や諸課題について

たこの木BBS読者の皆さん。
これらにまつわるご意見やこれ以外の質問、又成年後見にまつわる情報等がありましたらぜひ、書き込みをお願いします。

Re: 成年後見制度について 岡部耕典 (男性)  URL

2007/11/27 (Tue) 16:29:23

知的障害者の脱施設と地域生活支援のために成年後見制度を使う際の最大の欠点のひとつとして、「補助類型以外(保佐・後見類型)の鑑定結果が出てしまった場合、後見人を被後見人(本人)が選べない」ことがあると思います。(裁判所が後見人のリストから選んでしまう)

「意思能力がないから」ということかもしれませんが、自分の(最大の)権利擁護者を自分で選べない、これはおかしいのではないでしょうか。(ちなみに「どこに住むか・どのように暮らすのか」といった日常生活のあり方については、保佐・後見類型であっても本人が決めること、となっています)

保佐類型・後見類型であっても、本人が希望する後見人を指名できる方法があったら教えて欲しいのですが。

本人が希望する後見人!! - 岩ちゃん (?)

2007/11/28 (Wed) 16:48:07

岡部さん。
書き込みありがとうございます。

>、「補助類型以外(保佐・後見類型)の鑑定結果が出てしまった場合、後見人を被後見人(本人)が選べない」ことがあると思います。(裁判所が後見人のリストから選んでしまう)

 本人の権利擁護のための制度であるはずの後見人を自らが選べないと言うのは本当におかしいですよね。
 その疑問にどれだけの人が気付いているでしょうかね~(私も知りませんでした)

 成年後見制度は地域で暮らす当事者に必要な制度であるとは思いつつも、なんとなく胡散臭い制度であると感じるのは、その辺りかも。

 今後も情報よろしくお願いします。

たこの木学習会報告 - 岩ちゃん (?)

2007/12/03 (Mon) 09:47:11

とりあえず、
11月29日に開かれたたこの木学習会の報告をUPしました。
http://blogs.dion.ne.jp/takonoki/archives/6522909.html

謎が謎よぶ成年後見制度ですね~。

たこの木学習会報告報告Ⅱ - 岩ちゃん (?)

2007/12/27 (Thu) 18:40:25

たこの木通信242号に学習会報告を載せました。
http://blogs.dion.ne.jp/takonoki/archives/6600797.html →たこの木学習会報告をクリック

参加された皆さん!
ぜひ書き込みをよろしくお願いします~

成年後見制度に関する情報を下さい - 岩ちゃん (?)

2007/12/27 (Thu) 18:49:53

今回学習会を開催し、集まった皆さんそれぞれに想い描いた事は…

被後見人となる人の判断能力をどのように判断するのか?と言うことではなかったでしょうか。

参加された皆さんは、日々当事者の自己選択・自己決定なるものをいかに保障するかを懸命に取り組んでいる皆さんです。
当事者の権利擁護のための成年後見制度を利用する際、「判断能力がない人」と言う鑑定結果がなければ、被後見人とならないと言うのに矛盾を感じ、そこから発生し、制度そのものが何たるかがみえなくなるような気がします。

そこで、
成年後見制度の「本人の意思能力」に関わりのある方(例えば、鑑定人・裁判官・調査官等)をご存知の方いませんか?

当方、東京都内で活動しています。
もし折が合えば、ぜひお話を伺いたいと思っています。

また、何か情報をお持ちの方もぜひ教えてください。

被後見人が制度を申請する時 - 岩ちゃん (?)

2008/03/07 (Fri) 16:27:44

 成年後見制度で被後見人になっている人が、居宅介護や移動支援を申請する時、その申請は後見人が行うのでしょうか?(後見人だけしかできないの?)
 入所施設との契約などは、入所に際して契約を行うので、後見人が契約にあたるのは理解できます。
 その際に、サービス内容等も施設側と話し合い契約をするでしょう。

 しかし、自立生活をしている知的当事者の場合の居宅介護や移動支援の申請については、日々当事者の支援に入っていない後見人が申請者となるよりも、本人と共に日常関わりのある支援者が本人と共に行う事の方が、何事もスムーズのように思いますが、やっぱりダメなのでしょうか?

 たこの木を介して自立生活をしている当事者のみなさんには、現時点で青年後見制度を利用していません。(様々問題が解決していないので)
 なので、あくまで申請者は本人であり、私たちは本人の想いを明らかにしつつ、申請に際しての支援も行っています。
 
 入所施設のように一年単位の支援計画などと言うのは地域で暮らす当事者にとっては無理です。
 調子を崩せば支援量を増やし、調子が戻れば支援量を減らすと言う事はしばしばあります。

 しかし、その度に後見人が登場しなければならないと言うのはなんとも動きが悪くなってしまいます。

 又、行政も私たち支援者ではなく「後見人と話をする」と言う事になるかもしれません。

そう思うと、
例えば、申請行為について後見人からこちら側が委任されるとかと言う手立てはできるのでしょうか?

後見人制度に詳しい方へ
ぜひ教えてください。
 

Re: 成年後見制度について - かめ (女性)  URL

2008/03/09 (Sun) 18:33:49

居宅介護や移動支援の申請。
後見・保佐・補助の違いと、契約・利用の違いの二つの問題が絡んでいるかと思います。

身上監護の後見契約を結べば、ある意味、「事業者との契約」は、後見人と契約する…ことになりますが、後見契約の際にどこまで「同意権」「代理権」をつけるか…の問題となります。
後見では、全て後見人が契約…となりますが、たとえば補助人に同意権が必要な項目であれば、契約をするのは本人ですが、補助人の同意がなければいけない(補助人が同意しなければ契約は無効とされる)こととなります。
その「同意権」「代理権」をどこまでつけるか…を後見開始の際に裁判所が本人・申し立て者などの意見を調整して決定していくことになります。

また、後見・保佐・補助人としての「代理権」は法に定められたいくつかの行為に限定されており、日常生活の「代理権」は別に設定することが出来ます。
例えば、移動支援の契約の際、「月○時間までは、本人の利用申請(ケアホーム世話人の利用申請とかも有り。これが日常生活上の代理権)により自由に利用するが、○時間を超える利用の場合は、後見・保佐・補助人の同意が必要」などの条件をつけたりすることで、本人と最も関わりの深い方に日常を任せることが出来ます。

「たこの木」さんが実施していらっしゃるような、生活構築のための、他の事業者の利用…などの交渉の代理であれば、たこの木さんが後見・保佐・補助人の同意を得て、たこの木が代理権(あくまで日常生活の代理権の方)を行使することも可能だと思います。(但し、新規契約では、最初の契約時の条件のとおり、法的な「代理権」「同意権」次第で保佐・補助人の出番となります)

かめさん!ご参加ありがとうございます - 岩ちゃん (?)

2008/03/10 (Mon) 09:49:19

かめさんのブログ。いつも楽しみに拝見しています。(http://blog.goo.ne.jp/atto-kame/e/4b0c5baa12ae522d53cf42809871167d へのコメントは、追って書かせてもらいますね)
実は、今回の質問について「かめさんならどうするかな~」とひそかに思っていました。期待以上のリアクションに感謝です。

 さて、今回のケースではフルに後見人を利用している人です。
 その場合に、どこまで・どのようにこちら側(第3者)が関われるかと言うのが趣旨でした。
 
 さらに、既に支給されている支援の活用ではなくて、行政に対し「新規に制度申請をする」とか「受給されている時間数を増やすための申請」と言った場合のケースです。
 さらに何故このような問いを出すかと言えば、
本人がサービスを利用する際には、負担金が発生しません。と言うことは、支給量を増やせば増やすほど、行政が持ち出すと言う事になりますね。なので、被後見である事を立てに、行政がこちらとの交渉ではなく後見人との交渉になりはしないか?そして、普段の暮らしを知らない後見人が、行政の言うがままに判断しかねないと言う危惧をいかに解消するかと言う点にあります。

 事業所との契約としては、なんとなく分かるのですが、行政相手となると法的に駄目な事・運用で何とかなること・既に実践としてある事などを知っておいてやり取りしないと、揚げ足を取られたり・ごまかされたりするもので…

 と言うことで、
再度書き込みよろしくお願いします~
 
 

Re: 成年後見制度について - かめ (女性)  URL

2008/03/10 (Mon) 17:29:27

うはは(笑)♪
「期待以上のリアクション」とは…恐れ入ります(笑)。

今回の「申請」…ということですが、「申請」自体は「契約」ではないので、法的な拘束を受けない部分となるのではないでしょうか。
後見・保佐・補助の「後見」ならば、「日常生活の管理における代理人」が指名されているかと思いますので、そちらの了承があれば何の問題もないことと思います。
保佐・補助なら、契約次第ではありますが…「契約」には制限があっても、「申請」は問題ないはずです。保佐・補助の業務内容にも、「契約」が基本となっていますからね~。

ただ、後見人が社会福祉士などであれば、まだ福祉をご存知でしょうが(それでも老人福祉がメインの方には、障害者福祉に理解が足りない部分を感じたことがありますが…)、司法書士や親族などの場合は、福祉制度への理解不足から「勝手なことを!」と問題提起される可能性はあるかと思います。

行政に対しても、事前に後見人の了承を頂いたうえで、「事業所との契約に関しては、後見人と交渉する」ということで、「あくまで申請!」の立場を貫いた方がスムースかもしれませんね。
まだまだ制度に関する理解は浸透していない部分ですから、いろんなところでいろんな誤解が生じるかもしれませんが、事前の「テ」を打っておくことで、解消されることも多いかと思います。

行政交渉において、「後見人の同意を受けている」というのは、やはり強いかと思いますのでね。

後見人に対しては、「課金されないで、支援を増やすための交渉」ということであれば…やはり面倒な事務は減らした方が得策(契約行為では、どうせ出ていかなければならないでしょうし…)という部分がありますからね。

まぁ、この辺の交渉は「得意項目♪」でしょうし(笑)。

とりあえず、「問題を避ける」ために後見人に申請の同意は頂いた方が良いとして、交渉への同席は、岩様が行かれることに、なんの問題もないはずです。

とりあえず、交渉には問題ないですね - 岩ちゃん (?)

2008/03/10 (Mon) 19:43:26

かめさん
ありがとうございます。

>交渉への同席は、岩様が行かれることに、なんの問題もないはずです。

と言うことであれば、(私に限らず)とりあえずOKと言う事ですね。

ちなみに、
申請用紙に「申請者(保護者)」とよく書いていますが、そこには誰の名前を書けばよいのでしょうかね~?
 例えば、居宅介護の申請については、利用者の名前を書く欄があって、申請者の欄に「本人」「本人以外」の欄があり、当然私の場合は「本人以外」
 続いて本人との関係を書く欄があって、私の場合は「支援者」と記入しています。
 行政的には、「親(保護者)」とか「後見人」とかを書いて欲しいのでしょうが、「支援者」と書く私に苦笑しつつも受け取ってくれます。
 
 そういう欄がなく、申請者となっている場合は、「本人の名前」を私が代筆する形で良いのでしょうか?

 今回のケースでは、親がすでに後見人になっていて、親にもしもの場合は、兄弟が次の後見人になる事まで決まっているそうです。
 
 私が、「親が後見人?」と顔をしかめると「とっちゃいけなかった?」と切り返し。

 「とっちゃいけないではないけど…」と言えば、
どうやら、以前施設入所を希望していた時に「後見人をとらなきゃダメ」と言われ、大変な想いをしてとったとの事でした。

 かめさんにしても、私にしても、後見制度に問題を感じつつも、当事者の権利の保障としての後見制度をいかに使うかとあれこれ悩んでいるのにね~。

「施設入所しかない」と追い込まれている親に対して「とらなきゃダメ」と親を後見人にした者に腹立たしさを覚えますね。

 「制度まずありき」でなく、当事者の実生活に則した真の権利保障につながる制度にしていきたいですね。
 

まだまだ「親」が当たり前の世界☆ - かめ (女性)  URL

2008/03/10 (Mon) 23:07:50

行政関係の書類はまだまだ「親の手続き」が当たり前に容認されていますよね。
先日「年金の加入」「障害者年金の申請」に行ったときも、「本人を連れていかなくて良いのですか?」と聞きましたら、「良い」と…。
「本人」以外が、本人の名前を書き、判を押し…という行為に、行政も無頓着です。

まぁ、こちらとしても本人に説明しながら…は結構面倒ですので、母だけで行ってしまいましたが…。
かめの欲しい支援とは、「本人」がどのような手続きをしようとしているのか、説明しながら、了承を得ながら…なんですが、その本人との交渉を母がやるのは「面倒☆」なんで他人にお願いしたい♪というのもあります(笑)。

本人の了承を得たところで、「代筆」はまた違いますよね。
こういうところ、銀行関係はかなり厳しくなりましたからね~。
行政は「親の都合」を良く聞いてくれる所に限って、本人の権利が侵害されていることに気づいていない…なんてのもあることを知ってるのかな~?
行政自体が「親が当たり前」の世界なんですよね。

第三者後見の良いところは、煩雑な後見事務を依頼できることでもあると思っていますが…。
親族の場合なんかだと、後見事務自体も簡単なチェックで済まされているのかもしれません。

今度、かめのところで後見を受任する予定の方も、施設入所者で、「施設の手続き上」、後見の必要性を言われていたようです。
身上監護をメインとした後見って…「施設の手続き上」「財産処分の都合上」なんてのではいけないですよね。

後見申し立てには、「申し立て理由」というのが必要となります。
息子の「申し立て理由」は、「20歳になったから!」理由はそれだけで十分なはず♪

障害者年金が確定したら、息子の後見申し立て準備も本格化してきます。
裁判所とのやりとり、ご報告しますね♪

※いつも長い文章で読みにくくてすみません(^^ゞ

Re: 成年後見制度について - 岩ちゃん (?)

2008/03/11 (Tue) 10:39:47

かめさんへ

>行政関係の書類はまだまだ「親の手続き」が当たり前に容認されていますよね。

本当にそうですよね。
先日、これから自立生活を始めようとする当事者のお母さんと一緒に役所に「今後たこの木で支援していきますから」と伝えに行きました。
 自立生活をすると言う事は、その日常については当事者と支援者とでやり取りすることになり、行政との関わりも、当事者と支援者と行政でのやり取りになると思っています。
 でも、職員は「それでも、この先お母さんからもいろいろ話を伺っていきたいので」と単に引継ぎのために同席したお母さんに対して一言。

 おいおい!「何を伺うんですか?」と聞くと、「いろいろ」としか応えられない職員。
私「いろいろ伺うこともあるのでしょう。でもこの間自立生活をしている人の親にいろいろ伺うことはありましたか?すべて本人とこちらとでやり取りしているのではないですか?実は、いろいろと言うけれど自立生活が始れば、親に聞くことはなくなるんですよ」と切り返すと、
「そう言われてみれば…」と言う顔の職員。

私「実は、何も聞く事がないのに、親に聞くと言うのは、ただただ親を不安にさせるだけなんですよ」などと言って、今後はこちらとやり取りすることを押し通しました。

 私の街では、既に何人もの知的当事者の方々が自立生活しているのに、それでもそう言う事を言う職員。「あなた達が、親ではなく彼らの自立生活を支援していると言う自負は無いの?」と言いたいですね。


>まぁ、こちらとしても本人に説明しながら…は結構面倒ですので、母だけで行ってしまいましたが…。

親と言う立場だと当然ですよね!
でもかめさんのすごい所は、そんな自分を認めつつ、

>他人にお願いしたい♪(笑)。

と、いえるところ。
そしてその実現に向けて日々取り組んでいる所。
 すべての親がかめさんのような取り組みができるとは思いませんが、「他人にお願いしたい♪(笑)。」と思う気持ちは誰にでも持てると思います。(「♪(笑)。」と言うところも大事)

 今は、そう言わないと進んでいかない不自然さがありますが、支援の側もその事があたりまえの事として展開できるように歩んでいきたいですね。

>後見申し立てには、「申し立て理由」というのが必要となります。
息子の「申し立て理由」は、「20歳になったから!」理由はそれだけで十分なはず♪

 私も同感。と言うか、それこそが成年後見制度の出発点だと思います。
 法律が改正されて、成人すればどの親もその人の「保護義務」はなくなるんですからね。
その前提で、当事者の権利を保障するための成年後見制度ですから。
決して「親亡きあと」対策ではないんですよね~。

>障害者年金が確定したら、息子の後見申し立て準備も本格化してきます。
裁判所とのやりとり、ご報告しますね♪

 私たちの方は、まだまだ成年後見制度についてどのように関わり利用すれば良いか整理がつかない状況です。
 常日ごろより「二番煎じがおいしい」と思っている私です。
 「若旦那さん」も含めかめさんたち大先輩の今後をしっかと見させていただきます。


>※いつも長い文章で読みにくくてすみません(^^ゞ

いいえ、こちらこそ。ウダウダ書いてすみません。
それにしても、ヤフーの掲示板でやり取りしていた頃を思いだしますね。
あの頃は、顔が見えなくて今ひとつ躊躇していた部分があったのですが…今は顔(かめさんのブログで)が見えるので、話が早いです。

教えて~!! - 岩ちゃん (?)

2008/04/25 (Fri) 20:51:47

被後見人となっている重度知的障害者ががアパートの賃貸契約をする時は?

①重度の知的障がい当事者がアパートの賃貸契約を行う時、本人名義の契約はできないのでしょうか?

②又、当事者が被後見人となっている場合、契約者は誰になるのでしょうか?

 私たちはこれまで、「契約は本人」を基本に不動産業者や大家さんに理解を求めてやってきました。
 只、自分たちの思いだけを貫き通すわけにも現実できないので、とりあえず親を契約者として何年か住み続けることで実績を作り、更新時に契約者を本人に変更してもらったり、私名義で借りて当事者にまた貸しする事を認めてもらったりしてきました。

 今回のケースでは、親が後見人になっている人で、これからアパートの賃貸契約を結ぶ時、どうすれば良いか?これまで同様にできるのか?と言う点がなんとも分かりません。
 どなたかご存知の方。また実践のある方いろいろ教えてください!!

Re: 成年後見制度について - かめ (女性)  URL

2008/04/28 (Mon) 17:46:57

なんか…返信を送る記事と、書き込みをする欄が離れていると…書きにくいですね☆
「投稿」の欄、一番トップに持ってこれないものかしらん?

① 契約はあくまで本人名義が基本です。
ただし、後見・保佐・補助のうち、保佐・補助なら後見人の了承が必要という項目に指定されている場合が多いだけであり、後見なら、決定・契約自体を後見人がしなくてはならないということですね。契約書を書く…という意味で、代筆との違いが、「決定」という判断を含むということです。決定が後見人なら、本人が署名しても良いんです。

しかし、不動産屋さんなどによっては、本人が被後見人となると、後見人に契約してほしい…などという場合もありますが、後見人が直接債務者になるということはあってはいけないことです。従って、「支払が遅れた時の保証人になる」という必要もありません。保証人はあくまで後見人以外で選任する必要があります。

不動産屋さんから求められても、せいぜい、後見人連絡先・契約に関する連絡先として、本人名義欄の脇(?)に署名捺印するくらいでしょうかね。

② ①の通り、実質の契約交渉は、(後見・保佐・補助の後見なら)後見人。契約名義は、被後見人となります。


後見人がつくと、他人が勝手に「代筆」することはできなくなります。「代筆」の陰には、被後見人の意思により…という背景が付きものですが、被後見人には、意志決定権がないことになります(後見人の委任状があれば、その委任を受けた方が後見人の代筆をすることは可能。本人署名の場合も、あくまで後見人の代筆…みたいな感じになる)。

「後見人」は「管理人」であり、「保証人」ではない!というところが、難しいところなのかもしれません。
例えば、ある程度の財産を落とした(紛失した)?!などの場合、後見人が身銭を切って払うということはあってはならない…ということなんですよね。誰に泣きつくか、誰に借入をするか…を考えるのは、後見人なんですけどねぇ…。

被後見人の不動産契約 - 岩ちゃん (?)

2008/04/29 (Tue) 13:51:21

かめさん
毎度ありがとうございます。
レス順を変えてみました。

さて、
かめさんの話をこちらの具体的なケースにあてはめると・・・

親が後見人となっている被後見人がアパートの賃貸契約を結ぶ際、
①契約者は被後見人
②但し契約行為自体は後見人が行う
 但し、後見人の委任状をとっていれば私でも「代筆」可能。
③連帯保証人は、後見人以外の人(親以外)を選ぶ

と言うことになるでしょうか?

逆に言えば、親が後見人となっているため「契約者に離れない」「保証人になれない」「あくまでも管理者なので、本人(被後見人)と後見人に委任された私たちとで契約を進めて欲しい」といえるものなのでしょうか?
(現実は別として・・・)

親が後見人の場合 - かめ (女性)  URL

2008/04/29 (Tue) 17:00:20

レス順変更ありがとうございます。

①、②はOKで、③は、一応親が保証人になることは可能です。(以下参照)

>親が後見人となっているため「契約者にはなれない」「保証人になれない」
裁判所で認められた正式な後見人がいるにも関わらず「親が契約者になる」というのは、本人の「住居決定の権利」の侵害となるんですよね。後見人をつけている意味がなくなります。ただし、不動産屋さんがどうしても被後見人には貸せない…などと交渉が難しくなった場合など、第三者後見人であれば保護者と交渉して保護者名義で…ということはあり得ることだと思います。そういう意味で、「絶対なれない」というものでは無いのでしょうが…。

ただし、親名義で借りる場合、親が債務者となることになるので、後見人が債務者となる…と同じように受け取られる部分となります。債務者の場合、債権者・受益者となる場合ほどうるさくはありませんが、原則として、利益相反関係にある契約等の場合と同様、「特別代理人選任申立(後見人と被後見人の利害が相反するため、申し立てする事案に関し、後見業務を利害相反とならない別の人に後見人の代理人となってもらう)」を裁判所に提出し、審判を受けることが原則となります。

とはいえ…「親が後見人」の場合、裁判所も、「配偶者、直系血族、同居の親族との間で窃盗行為が行われた場合は、刑を免除する」などの法令と同じように、あまりうるさくは言わないようですが…。
まだまだ例が少ないため、何とも言えない部分なのかもしれません。実際、後見人であるがために「被後見人の利益を搾取」のような場合は事件として扱われますが、「被後見人の債務を被った」ために事件として訴える…という事例がないでしょうからね~。

原則と運用では、いろいろ面倒が出てきますが…なるべく原則に従っておいた方が面倒がない☆というのがかめの考え方ですが…その辺は個人判断なのだろうと思います。

ちなみに、あくまで契約者名義が被後見人である限り、「保証人」の場合は、親がなってもそんなに問題はなさそうです。
注意すべき点は、「後見人」として…ではなく「保護者」として…という部分をはっきりさせることであり、裁判所・後見監督人などに提出する後見業務の報告の中で、口頭では説明しても書面には記載しないなどの制度上の制限を理解している必要があると思います。

>「あくまでも管理者なので、本人(被後見人)と後見人に委任された私たちとで契約を進めて欲しい」

後見人が「債務関係」に直接関わらなければ、契約の決定が後見人であるという証明が出来る限り(委任状に契約内容の承諾について記載するなど)可能だと思われます。

ただ、このような契約上のやり取り(たこの木が契約交渉を代理する)が頻繁に行われるようであれば、ある意味、後見人業務の怠慢ともとれるんですよね。それを訴える人もそんなにいるはずないとは思われますが…。
今後頻繁にこのようなことが行われるのであれば、「財産管理」の後見は「保護者」、「身上監護(契約交渉)」の後見は「たこの木(もしくは個人)」と正式に審判を受けて登記するのが、最も「らしい」気がするんですけどね~。
後見人は、あくまで本人意思を尊重することが原則ですから、岩様がやっている交渉が、「金銭の部分のみ保護者(後見人)の承諾を貰う」というやり方において、当に「身上監護後見」の業務になっていると思って良いかと思います。

追加:契約交渉人 - かめ (女性)  URL

2008/04/29 (Tue) 22:45:34

なんとなく思ったのですが…たこの木がやろうとしている本人支援は、あくまで後見・保佐・補助の類型のうち、後見制度を利用していないか、あるいは被保佐人・被補助人の支援となる気がします。

この後見類型のうちの被後見人になってしまったのなら、あくまで意見を聞くために被後見人が同行するのということはあるでしょうが、この交渉事自体が、後見人業務となります。
従って、交渉事に出向くのは、本来なら、後見人とたこの木…となるべきでしょう。

かめは息子には絶対後見類型をつけたくはありません。
本人はそれなりの意思表示が出来ますしね。
おそらく、裁判所では、「後見類型」と言われるでしょうが…「はいそうですか」なんて簡単に聞ける訳ないですよね。

たこの木と被後見人だけである程度の交渉が出来るくらい本人が意思表示できるのであれば、「後見類型」にしてはいけなかったのだと思います。
ただの保護者なら、交渉事を第三者に委任することは可能でしょうが、「後見」となったのであれば、後見人が安易に交渉事を第三者に委任してはいけません。

ただし、後見業務の範囲を「金銭管理」だけにしているのなら、契約交渉を第三者に委任しても良いのでしょうが…。

後見類型では、特に本人の権利侵害が激しいことを十分に理解して&それだけ後見業務が多いことを理解して、後見をつけなければならないのでしょうね。

被後見人に対して、「契約後」の日常生活支援は通常のたこの木業務で良いのでしょうが、契約支援はあくまでたこの木にとっては「相談業務」の範囲。
契約交渉は後見人に出向いてもらうのが一番のような気がします。

Re:追加:契約交渉人 - 岩ちゃん (?)

2008/05/01 (Thu) 08:40:24

かめさん!いろいろとありがとうございます。
いろいろ突っ込んでお伺いしたい事が、ますます出てくるのですが、話が広がるとわけが分からなくなるので、今回は賃貸契約の事として話を聞いてください。

 私自身後見制度をよく理解していないのでとても助かります。又、後見人となった親も不動産業者もまだまだ、後見制度が何なのかを理解していない現実を感じています。
 その中で、既に被後見人となった知的当事者の支援をどのように行っていけば良いかといろいろ考えています。

> 従って、交渉事に出向くのは、本来なら、後見人とたこの木…となるべきでしょう。

 かめさんの話からすれば、具体的に賃貸物件を捜す際には、後見人(親)とたこの木とで物件を捜し、後見人(親)とたこの木とで契約交渉をすると言うことになりますかね~。
 そして、実際には被後見人となっている知的当事者が物件を見たり当事者と一緒に探すことでいろいろ当事者の都合を考えるとなると、当事者(被後見人)+親(後見人)+たこの木の3者で不動産業者とやり取りすると言うことになりますか?

 その筋は理解しつつも、後見人である前に親と言う立場の人と一緒に賃貸契約行為を進めていくと言うのは何かと、思い煩う面があります。

 障害を理由として契約を拒むことはできないのは筋です。しかし、実際には重度知的当事者に物件を貸すと言う事は、不動産業者並びに大家さんにとってはかなりいやな事でなかなか貸してくれるところがありません。

 これまで知的当事者が物件を借りる時、業者や大家さんとかなり込み入った事までも話を詰め、何とか借りられる道を探り、契約までこぎつけています。
 その場で親が聞けば、暴言に近い言葉を発せられる事もあります。様々な制約をかけられたりすることもあります。本人と第三者であるたこの木だけでやり取りするから、暴言やあらぬ制約は横に置きつつ、業者とあれこれ話ができる面があります。

 もしその場に親がいれば、当然私の立場は無となり、親に様々な制約をかけてくることで、その先の生活を組み立てていくのに足かせになる事もあるのではないかと危惧しています。

 なので、親を交渉の場に出したくは無いと言うのが私の想いですが、今回親が後見人となっているので、交渉の場に親を出さなければいけないのでしょうかね~?

 筋は筋として、何らかの手立てがあれば教えてください。


面倒なことばかり☆ - かめ (女性)  URL

2008/05/01 (Thu) 17:28:23

「親が後見人になる」ということに疑問や問題を持っているせいで、面倒なことばかりいろいろ言って申し訳ありません☆

とりあえず、最終的な契約の場だけは、後見人に同行して頂いたうえで最終確認をして頂いた方が良いかと思います。

多くの人は「財産を守るため」の後見しか考えないので、護る立場の「親」で良い…と考えがちですが、「身上監護」の後見は親では難しいことを一人でも多くの保護者に理解して頂きたい部分ですよね。

親なら、「世間の冷たい言葉」から護ってもらえるよう、第三者の協力が得られますし、面倒になって「じゃあ私が面倒を見る☆」なんてブチ切れも出来ますし、それをなだめる第三者もいたりしますが…。
後見人はそれらの権利侵害と戦う本人代理であり、本人と別の人格としての「第三者」の立場を固持しなければならないのですから。

「親」には、結構キツイ業務だと思います。

今回の当事者保護者の方にも、その辺を理解だけして頂いて、今後の後見人に関する研修会などでご活躍頂きたいものですね。

成年後見制度について - 岩ちゃん (男性)

2009/11/10 (Tue) 10:28:26

スティングさんへ
別のトピの書き込みから成年後見制度にお詳しそうなので、かつて立ち上げたトピをあげておきます。
よろしければこちらにも書き込みください!!

Re: 成年後見制度について - スティング (男性)

2009/11/11 (Wed) 00:25:03

丁寧にありがとうございます。

本当は体験談アップが分かりやすいので良いのですが。具体的な体験談が投稿しにくい状況でして…
制度のことで【今気になること】がある方いたら、具体的な話しを振って頂けると私なりに反応出来るかと思います…宜しくお願いいたします。
多くの方の話しをつれづれに聞いてみたいです

Re: 成年後見制度について - 岩ちゃん (男性)

2009/11/11 (Wed) 12:58:53

>具体的な体験談が投稿しにくい状況でして…

そこなんですよね〜。
具体的に話をしないとお互い共通の話になりにくいし、でも具体的に話をするとなると守秘義務とまで言わないまでも本人のいないところで勝手なやり取りになってしまうし…

こちらにとっては一つの事例でも、その事例は個人が特定されてしまったりして…
たくさんのやり取りが世の中にたくさんあれば言いのですがね〜。

 又、具体的な話が出た時にいろいろ聞かせてください。

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